お客様事例出光興産株式会社 本社 「hitoiki」

「Recharge×Work×Communicate」を提供するカフェテリア

席数は520席。座席・テーブルの構成やインテリアのトーンに変化を持たせ、幅広い利用動機に対応できるように工夫されています

本社機能があった東京都内4カ所のオフィスを東京・大手町に集約し、ABW(Activity Based Working=仕事内容や気分に合わせて、働く場所などを自由に選ぶ働き方)を導入なさった出光興産株式会社。その新本社32階にある「hitoiki」は、食事のほか、会議などにも利用可能な520席の社内カフェテリアです。カフェテリアレーンでは、fujimakの高速オーブン「スーパージェット(現:ジェットプレスト)」を活用して、ピーク時にもシズル感のあるメニューを迅速に提供しておられます。

働きがいと生産性を向上させるコミュニティスペース

東京・大手町の出光興産株式会社本社の32階にある「hitoiki」は、「Recharge × Work × Communicate」をコンセプトとする、520席の社内カフェテリアです。サービス開始は、本社の稼働と同じ2020年12月。「hitoikiは単なる社員食堂ではなく、社員の働きがいと生産性を向上させるためのコミュニティスペースと位置づけています」と、出光興産株式会社総務部総務課の鈴木耕太郎様はおっしゃいます。「フリーアドレス制を採用していますので、ここに仕事を持ち込んで1人で集中してもいいですし、ゲストをお招きし、明るく開放的なスペースで会食をすることもできます。社員は、席数や雰囲気の異なる数多くのゾーンの中から、自分の使い方に合ったスペースを選んで利用しています」(鈴木様)。

カフェテリアは、出光興産株式会社のオーナーシップのもと、コントラクトフードサービス大手のエームサービス株式会社に給食施設の運営を委託しておられます。本社に在籍する社員は約2000人。このうち約4割の社員の利用を想定し、最大800食の想定で開業したものの、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う出社制限などもあって、舵取りが難しい場面もあったそうです。

カフェテリア入り口にある自動扉。「hitoiki」という名称は社内公募で決まったそうです
出光興産株式会社総務部総務課の鈴木耕太郎様。hitoikiのオープン後、2022年6月まで総務課で運営管理をご担当なさいました

尖ったメニューが利用者に刺さる

立ち上げ時からhitoikiの現場を担当してきたエームサービス株式会社東東京事業部出光興産本社事業所の宮地陽子マネジャーによると、hitoikiでは、開業前に出光興産様と定めた運営方針を貫き、利用者の満足を追求してきたそうです。

「出光興産様からは、『カフェテリアはコミュニティスペースでもあるので、足を運びたくなるような、美味しくてワクワクするメニューを作ってほしい』との要望を頂戴し、また食のトレンドなどを踏まえ、社員の皆さまに"刺さる"、尖ったメニューを提供するということをお約束していました。出社頻度が減る状況で、『せっかくカフェテリアを利用したのに、今一つだった』ということがないよう、手作り感あふれる、特色のあるメニューを料理長と相談しながら工夫をしてきました」(宮地マネジャー)

基本的な提供メニューの構成は、カフェテリアレーンで提供する主菜が5種類(メインのランチA、ヘルシー志向のランチB、カレーまたはどんぶり、ラーメン、和麺)。これとは別に、セルフ形式の量り売り「VEGE & DELI」コーナーに、冷菜4種類、温菜4種類とサラダバーと、セルフの盛り放題のカレーまたはどんぶりを用意しています。朝は7時30分から営業し、夜にはバーコーナーになる「hitoiki café」では、スムージーを含むドリンク類と、調理パンなどのベーカリーメニュー類を販売しています。

カフェテリアレーンで提供する主菜には、日替わりメニューやイベントメニューを積極的に採り入れており、背油多めの"二郎系"ラーメンや、和牛を使った握り寿司もイベントメニューとして提供したそうです。「あえて振り幅の大きな、社員食堂としては尖ったメニューをお出ししてきました。出光興産株式会社様は、質の高いものをお召し上がりになりたいというお客様が多く、社員食堂としては高単価で提供した和牛の握り寿司も早いタイミングで完売になりました」と宮地マネジャーは振り返ります。

「hitoiki café」。夜には照明を落として、バーコーナーとしてアルコールも提供します
エームサービス株式会社東東京事業部出光興産本社事業所の宮地陽子マネジャー

スーパージェットは「仕上げの武器。使い方は無限大です」

hitoikiの厨房設計は、fujimakがお手伝いをさせていただきました。宮地マネジャーによると、ワクワクするメニューを提供する上で、fujimakの「スーパージェット(現:ジェットプレスト)」がお役に立っているとおっしゃいます。スーパージェットは、「ジェットオーブン」の加熱原理と同じ高速ジェットによる噴射加熱に、マイクロウェーブ加熱を組み合わせたダブル加熱で料理を高速調理できる加熱機器です。料理をふっくらと仕上げるスチームアシスト機能も搭載しています。

「主に提供直前の仕上げ工程で、メインの機器として使っています。例えば、お客様がレーンに並んでいる目の前で、グラタンにシュレッドチーズを振り、スーパージェットで仕上げます。自家製のナンもスーパージェットで焼いていました。いずれも、加熱時間は数十秒と、オーブンなどと比べて短い加熱で済むため、ピーク時にもシズル感のある料理を迅速に提供できますし、お客様に『ご自身が召し上がる料理の仕上げ』の様子をライブ感覚で楽しんでいただけます。エンタテインメント性を出しながら仕上げをする際の武器ですね。コンパクトなのも助かります。工夫次第で使い方は無限大だと感じています」(宮地マネジャー)。

スーパージェット(現:ジェットプレスト)2台をカフェテリアレーン内でお使いいただいています
スーパージェット(現:ジェットプレスト)で加熱した「チキンのピザ風チーズ焼き」

プラントベースの食品メニューも好評

出光興産株式会社様では、サービス開始から1年余りが経過した時点で、社員の皆さまにhitoikiの満足度調査を実施したそうです。「オペレーション上の改善につながる指摘を得られたことを含め、コロナ禍で厳しい条件が重なっている中で、おおむね好評と捉えてよい結果でした」と出光興産株式会社の鈴木様はおっしゃいます。在館人口が限られる中、5割を超える喫食率を記録する日も珍しくないそうです。

「近年は、働き方だけでなく、食に対する姿勢も多様化しています。大豆ミートなど、プラントベース(植物由来)の食品を使用したイベントメニューが提供されることもありますし、セルフで野菜メニューだけを選ぶこともできます。多様性への目配りができていることも支持の高い理由の一つだと感じます」と鈴木様は分析なさいます。

2022年7月からhitoikiの担当になられた出光興産株式会社総務部総務課の櫻井信太郎様も、「固定ファンを獲得しているメニューが多い気がします。若い社員に人気のかつ煮は、ブロックの豚肉を厨房でカットして調理していると聞きました。ハンバーグも手ごねだそうです。丁寧に作っている姿勢は喫食者にも伝わっているのではないでしょうか」とおっしゃいました。

エームサービス株式会社の宮地マネジャーは、「お客様から、ご提案やフィードバックをいただけることがありがたいです。調理パンなどのベーカリー部門では、館内のお客様からいただいたアイデアをもとに開発した調理パンも販売しています。スタッフ一同、より多く足を運んでいただけるカフェテリアを目指します」と語ってくださいました。出社時に「居心地の良い空間に戻って来た」と一息つき、充実した社内時間を過ごせる社員の皆さまがこれからも増えそうです。

プレゼンテーションや送別会など、大人数での利用にも適したゾーン
右から出光興産株式会社の鈴木様、エームサービスジャパン株式会社の宮地マネジャー、出光興産株式会社の櫻井様

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施設名 出光興産株式会社 本社 「hitoiki」
所在地 東京都千代田区大手町一丁目2番1号
開設 2020年12月
Webサイト https://www.idemitsu.com/jp/